井上ひさしさん死去：「井上さん、見ている気が」　追悼公演後に県民栄誉賞　／山形
　４月に亡くなった作家、井上ひさしさんへの県民栄誉賞の賞状と純銀七宝仕上げの県民栄誉章が１５日、井上さんの寄贈蔵書「遅筆堂文庫」がある出身地、川西町で、ユリ夫人に吉村美栄子知事から手渡された。 　贈呈式は同町のフレンドリープラザであった劇団「こまつ座」の追悼公演「父と暮（くら）せば」のあと、舞台装置をそのままに、小学生からお年寄りまで観客約６５０人の前で行われた。 　吉村知事は「井上さんは県民文化にも多大な力添えをされ敬愛されている。ちょうど新盆に当たり、ニコニコと贈呈式を見ていらっしゃる気がする」とあいさつ。 　ユリ夫人は「家庭の事情でふるさとを出て屈折した思いの井上に２８年前、古里川西の青年たちが講演を依頼し新たな関係が生まれた。文化を通して町が生き生きすることを理想としていた。老後は川西で、とも話していた」と述べた。
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