金融システムの弱さ、主要国の回復損ねる可能性＝カウフマン氏
　［ニューヨーク　１１日　ロイター］　米著名エコノミストのヘンリー・カウフマン氏は、金融システムにおける根本的な問題は、米国や他の先進国の景気回復を損ねる可能性があるとの見方を示した。 　同氏は、カリフォルニア州で予定されている投資家向け講演の準備原稿で「米国や他の大半の先進国において、最近の経済危機は、しかりと反転してはいないものの、少なくとも収まったという心強い兆候がある」との見方を示した。 　「それとは対照的に、われわれの金融システムの弱さの問題は根深い」と指摘。銀行は依然不良債権を抱えているほか、非金融セクターのクレジットの伸びは事実上止まっており、経済は、ほとんど米政府の多額借り入れにより維持されているような状態だ、との見方を示した。 　さらに「最近の回復兆候で油断するべきでない」と指摘。米国の多額の国債発行や米連邦準備理事会（ＦＲＢ）による３月末での住宅ローン担保証券（ＭＢＳ）買い入れ措置終了により、金利が急上昇し、経済成長に水を差す可能性があるとの懸念を示した。
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